カム・フロム・アウェイ COME FROM AWAY

カム・フロム・アウェイ COME FROM AWAY

話題性あり
カム・フロム・アウェイ COME FROM AWAY
カム・フロム・アウェイ COME FROM AWAY

変わったタイトルだが、だいたい「他の所から来た人々」という様な意味。2001年9月11日、同時多発テロ事件が起きアメリカの領空は閉められた。そして、アメリカに向かう38の飛行機が、強制的にガンダー空港に降ろされた。ガンダー空港とは、カナダのニューファンドランド島のガンダーの街に隣接していて普段は合衆国からヨーロッパへの飛行機が燃料補給をする為の国際空港だった。この自然に囲まれ漁村が連なる小さい街に、様々な国籍の乗員乗客およそ7000人が降ろされ、わずか1万人という街の人口は一瞬にして2倍近くに膨れ上がった。

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1日目機内に待機させられた乗客達は、2日目にガンダーにある学校や公共施設に移された。80歳にもなる老人から、おしめが必要な赤ちゃん、そして17匹の猫や犬、動物園に向かう2匹のチンパンジーもいた。街の人々は驚きながらも、彼らに服や食べ物だけでなく、電話を提供し、インターネットも繋いで、街を挙げて乗員乗客の7000人が不便な思いをしない様にと限りを尽くす。宿泊先から街にも出向くようになった訪問者達をガンダーの街の人たちは暖かく迎え、自宅に招待して食事を共にしたり、車まで貸してあげた。5日目にやっと彼らはアメリカや各々の自国に戻れることになるが、それまでに多くの友情と愛が生まれた。

乗客達は帰途につくが、帰る前、暖かいもてなしの感謝にとガンダーの街にお金を置いておこうとするが人々は受け取らなかった。あるアメリカの大学で奨学基金調達を営んでいたアトランタの女性は、アメリカに戻る機内でこの街の子供達の為の奨学基金を作る決心をし、飛行機がアトランタに到着した頃には2万ドルの資金が集まっていた。今でもその基金のおかげで、ガンダーの何百という子供たちは大学に無料で行っている。又、その後企業の社長になった男性は、毎年9月11日が訪れる全社員に「人の為に使うように」と100ドルを渡す。世界貿易センタービルの人々を助けようと命を落とした消防士の息子を持つ母親もいたが、彼女は苦しむ自分を支えてくれたこの街に毎年9月11日に戻ってくるようになった。

事実に基づいて描かれた辛い911から生まれた心温まるミュージカルで、人を破壊するのも人間だが、同時に人に生きる勇気を与えてくれるのも人間なのだと観客を元気付けてくれる。俳優たちは皆、5、6人の役をこなし、中にはミュージカル『メンフィス』のオリジナルキャストで主人公を演じたチャッド・キンバルもいた。ニューヨーカーにとって、当時遠いニューファンドランド島で起こっていた出来事を知る面白さは十分にあるが、主人公がいるわけではなく、人々のそれぞれのストーリーを時系列に追う分、情報が多すぎて盛り上がりに欠けていたのが残念だった。

メディア評

NY Times: 7
Time Out : 8
Variety: 6

Gerald Schoenfeld Theatre
236 West 45th Street
New York, New York 10036.

尺:1時間40分(休憩なし)

舞台セット ★★★☆☆
作詞作曲 ★★★☆☆
振り付け ★★★☆☆
衣装 ★★★☆☆
照明 ★★★☆☆
総合 ★★★★☆

©Matthew Murphy, 2017

©Matthew Murphy, 2017

©Matthew Murphy, 2017

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